2025-2026シーズン ラインナップ発表!

バッハ・コレギウム・ジャパンの2025-2026シーズンのラインナップが決定いたしました!
2025-2026シーズンは、サントリーホールを新たに定期演奏会の会場に加え、東京オペラシティ3公演、サントリーホール3公演の構成です。
例年通り受難節の《マタイ受難曲》に始まり、2024年に満員公演となった《ミサ曲ロ短調》他、
ベートーヴェンの没後200年である2027年を見据えた新シリーズ「ベートーヴェンへの道」が始動いたします。
コラールカンタータ300年プロジェクトはとうとう最終回を迎え、よりバッハの音楽の真髄に迫るシーズンとなります。

なお、今年度(24-25年度)の定期・ソサエティ・フレンズ各会員の皆様への更新のご案内は11月初旬を目途にお送りいたします。新規会員は、11月23日(土)より受付開始です。
詳細は、後日発表いたします。

※第171回「コラールカンタータ300年Ⅹ」につきまして、開演時間が14:00と記載されておりますが、現在調整中につき変更する可能性がございます

◆定期演奏会について

 「日本でも受難節に《マタイ受難曲》を」。

 音楽監督・鈴木雅明が強い想いでバッハ・コレギウム・ジャパンを創設してから35年の節目を迎える2025-26シーズン。今年は新進気鋭のテノール歌手 吉田志門をエヴァンゲリストに迎えるほか、世界各地の歌劇場や音楽祭で引く手数多のバリトン歌手 ヨッヘン・クプファーがイエス役を務めます。また、アルトにはマリアンネ・ベアーテ・キーラントが登場。久々に女性歌手がアルトソロを務めます。

 今シーズンはバッハ・コレギウム・ジャパンが初めて《ロ短調ミサ》を演奏してから25年の節目でもあります。首席指揮者・鈴木優人の指揮で、初めて演奏した地であるサントリーホール 大ホールにて皆様をお迎えします。世界中で騒乱が止まない今の時代に聴く、終曲の「われらに平和を与えたまえ (Dona nobis pacem)」はどんな言葉でも表せない豊かさをもって響きます。

 10月には、「コラールカンタータ300年」プロジェクトの第8回公演として、1724年に作曲された珠玉のコラールカンタータを4曲取り上げます。久々の共演となるソプラノ歌手 クリステン・ウィットマーの歌声にも注目です。

 11月は、待降節に先駆けて《クリスマス・オラトリオ》で皆様をお迎えします。本来はクリスマスから新年・顕現節までの6日間にわけて演奏が行われた作品ですが、本公演では第1部から第6部までの全曲を一日で堪能いただきます。バッハの時代のクリスマスに想いを馳せながら、一足先に良き時間をご堪能ください。

 2026年1月公演では、2027年に没後200年を迎える楽聖ベートーヴェンの歩んだ道を辿る「ベートーヴェンへの道」シリーズがスタートします。記念すべき第1回公演では、ベートーヴェンの初期の傑作である交響曲第1番および第2番に合わせて、モーツァルトやハイドンなどに大きな影響を与え、他ならぬベートーヴェン自身も深く敬愛していたカール・フィリップ・エマヌエル・バッハのシンフォニアを取り上げます。バロックから古典派へとダイナミックに移り行くさまを、鈴木優人とバッハ・コレギウム・ジャパンが3つのシーズンをかけて表現します。

 2026年3月は、足掛け2年にわたって鈴木雅明が全身全霊で取り組んできた「コラールカンタータ300年」プロジェクトの満尾となる公演。2023年のBCJオペラシリーズ《ジュリオ・チェーザレ》にて主演をつとめ大好評を博したカウンターテナー ティム・ミードをソリストとして招き、40曲のコラールカンタータへの巡礼に有終の美を飾ります。

2025-26シーズンでは、オペラシティとサントリーホールにて皆様をお迎えします。バッハからベートーヴェンまで、縦横無尽に時代を駆け抜けるバッハ・コレギウム・ジャパンの新シーズンにご期待ください!

◆コラールカンタータ300年プロジェクトについて

1723年にライプツィヒに移り住んだバッハは、その翌年1724年の5月から翌年の3月の終わりまでに、“コラールカンタータ”と呼ばれる特別なカンタータをちょうど40曲作曲しました。コラールとは、会衆が斉唱で歌う賛美歌のことで、教会カンタータには、多かれ少なかれコラールが関係していますが、この年のカンタータは特別な構造をもっていたので、特にこの名称で呼ばれています。
 実は1724年にコラールカンタータが40曲書かれたのは、この年が1524年からちょうど200年後にあたっていたからでした。1524年には、宗教改革者マルティン・ルターが、多くの音楽家と共同して、会衆が歌えるようにいくつかの賛美歌集を出版したので、“賛美歌制定の年”と認識されていたのです。ですからこれは、賛美歌制定200周年を祝った企画だったに違いありません。そして、今その300年後、ルターの賛美歌制定から500年、そしてバッハのコラールカンタータ作曲から300年を記念して、私たちバッハ・コレギウム・ジャパンも、2024年、2025年の2年間を通して、コラールカンタータを40曲演奏したい、と考えています。

──音楽監督 鈴木雅明

2024-2025シーズン ラインナップ発表!

バッハ・コレギウム・ジャパンの2024-2025シーズンのラインナップが決定いたしました!
2024-2025シーズンは、全6回の定期演奏会に加え、バッハのコラールカンタータ制定300年を記念した「コラールカンタータ300年プロジェクト」が始動いたします。

なお、今年度(23-24年度)の定期・ソサエティ・フレンズ各会員の皆様への更新のご案内は9月下旬を目途にお送りいたします。新規会員は、11月3日(金・祝)より受付開始です。
詳細は、後日発表いたします。

◆コラールカンタータ300年プロジェクトについて

1723年にライプツィヒに移り住んだバッハは、その翌年1724年の5月から翌年の3月の終わりまでに、“コラールカンタータ”と呼ばれる特別なカンタータをちょうど40曲作曲しました。コラールとは、会衆が斉唱で歌う賛美歌のことで、教会カンタータには、多かれ少なかれコラールが関係していますが、この年のカンタータは特別な構造をもっていたので、特にこの名称で呼ばれています。
 実は1724年にコラールカンタータが40曲書かれたのは、この年が1524年からちょうど200年後にあたっていたからでした。1524年には、宗教改革者マルティン・ルターが、多くの音楽家と共同して、会衆が歌えるようにいくつかの賛美歌集を出版したので、“賛美歌制定の年”と認識されていたのです。ですからこれは、賛美歌制定200周年を祝った企画だったに違いありません。そして、今その300年後、ルターの賛美歌制定から500年、そしてバッハのコラールカンタータ作曲から300年を記念して、私たちバッハ・コレギウム・ジャパンも、2024年、2025年の2年間を通して、コラールカンタータを40曲演奏したい、と考えています。

──音楽監督 鈴木雅明


◆定期演奏会について

 毎年受難節から始まるBCJの新たなシーズン。2024-25シーズンの聖金曜日・聖土曜日は3月の最終週です。2023年に同演目の演奏をオランダで行い大好評を博した首席指揮者の鈴木優人が指揮を務めるほか、2019年の再録音(英国グラモフォン賞受賞)でエヴァンゲリストを務めたベンヤミン・ブルンスが、初めてBCJの《マタイ受難曲》の舞台に登場します。

 5月の教会カンタータシリーズ(vol. 85)は、ルターが賛美歌集を出版した “賛美歌制定の年“ からちょうど500周年、さらには、バッハがライプツィヒに就職して “コラールカンタータ“ と称される特徴的なカンタータ群を作曲してから300周年となる、2024年を記念。2年間をかけて乾坤一擲の想いでスタートする一連の「コラールカンタータプロジェクト」の第1回目の公演となります。

 7月には、作曲家の系譜「B to B」シリーズの第1回目として、ブクステフーデからバッハへと至る道を辿ります。ブクステフーデは、銘器の誉れ高いリューベックの聖母マリア教会のオルガニストを務め、バッハもその演奏を聴いて深く魅了されたという逸話があるほどのオルガンの名手でしたが、オルガン曲のみならず、プロテスタント教会のための宗教曲も数多く作曲しました。本公演ではその中から《我らがイエスの四肢》とバッハのカンタータを取り上げ、17世紀から18世紀までの宗教音楽の系譜をお楽しみいただきます。

 9月公演では、バッハの《ミサ曲 ロ短調》を演奏します。2022年のヨーロッパツアーで、パリやマドリッドで満員の聴衆から大絶賛を受けた演目であり、2023年には、権威あるバッハ・フェストにおいて西欧以外の出自の団体として初めてフィナーレを飾り、聖トーマス教会で同演目を演奏、大喝采を浴びました。鈴木雅明とBCJにとって満を持しての東京公演です。

 10月には、「B to B」シリーズの第2回目として、バッハからメンデルスゾーン=バルトルディへの道を辿ります。ルター派に改宗し、《マタイ受難曲》の復活上演を行うほどバッハに深く心酔したメンデルスゾーン=バルトルディの合唱付き交響曲の傑作、交響曲第2番《讃歌》を演奏します。J. S. バッハのカンタータ第80番(W. F. バッハ編)と合わせ、ロマン派へと連なる音楽の旅をお楽しみください。

 25年3月は、コラールカンタータプロジェクトの第5回公演(教会カンタータシリーズ vol. 89)として、1724年に作曲されたコラールカンタータを4曲取り上げます。24-25年シーズンの最後は、カンタータ第3番《ああ神よ、何と多くの心の痛みが》で締めくくります。

みなさま、新たな試みとともに歩み続けるバッハ・コレギウム・ジャパンの2024年にご期待ください!

2023-2024シーズン 定期会員・ソサエティ・フレンズ会員募集開始!

バッハ・コレギウム・ジャパンの2023-2024シーズンの定期会員・ソサエティ・フレンズ会員の新規受付を開始いたしました。

各会員のお申し込みはこちらより受け付けております。

シーズンの幕を開けるのは、受難節に必ず聴きたい《マタイ受難曲》。今回は、ソプラノ・イン・リピエーノに東京少年少女合唱隊をお招きします。昨年とは違った響きのマタイにご期待ください。

6公演のうち2公演が、バッハの「教会カンタータ」の醍醐味をじっくりと味わうプログラム。
7月には、バッハがライプツィヒのトーマス・カントルに就任してちょうど300周年であることを記念し、《主よ、人の望みの喜びよ》で知られるカンタータ第147番など、トーマス・カントル就任時期のカンタータをメインに取り上げ、まさに今話題になっているBCJヨーロッパ・グランドツー2022でも大好評を博しているカウンターテノールのアレクサンダー・チャンスを、定期演奏会のソリストとして初めて招聘します。

11月には、クリスマスと新年を見据えた華やかなカンタータのプログラムをお届けします。特に、鈴木優人が補筆復元したカンタータ第190番《新しき歌を主に向かって歌え》は久々の実演。3本のトランペットとティンパニが彩りを添えるバッハの華やかさをご堪能ください。

5月公演では、キャロリン・サンプソン、マリアンネ・ベアーテ・キーラントを海外から招聘し、長らく演奏が待たれていたヘンデルのオラトリオの傑作《復活》に初挑戦します。

9月公演で取り上げるのは、ロマン派の宗教音楽の傑作として名高いシューベルトのミサ曲。シューベルト研究の大家である堀朋平氏の知見を得ながら、BCJとして新たな音楽性を切り拓きます。オリジナル楽器と透明感のある合唱で聴くシューベルトは、特別な体験となることでしょう。

2023-24シーズンの最後を飾るのは、《ヨハネ受難曲》(第二稿)。普段広く演奏される第四稿やスコア稿とは多くの点で異なるこの第二稿は、演奏機会が大変希少で、この曲に慣れた方々でもあっと驚く新鮮な響きに満ち溢れています。この機会を逃さずお聞きください。

汲めど尽きぬ音楽の泉であるバッハを礎に、さらなる音楽的挑戦を続けるバッハ・コレギウム・ジャパンの2023-24シーズン、是非ご注目ください!