2024-2025シーズン ラインナップ発表!

バッハ・コレギウム・ジャパンの2024-2025シーズンのラインナップが決定いたしました!
2024-2025シーズンは、全6回の定期演奏会に加え、バッハのコラールカンタータ制定300年を記念した「コラールカンタータ300年プロジェクト」が始動いたします。

なお、今年度(23-24年度)の定期・ソサエティ・フレンズ各会員の皆様への更新のご案内は9月下旬を目途にお送りいたします。新規会員は、11月3日(金・祝)より受付開始です。
詳細は、後日発表いたします。

◆コラールカンタータ300年プロジェクトについて

1723年にライプツィヒに移り住んだバッハは、その翌年1724年の5月から翌年の3月の終わりまでに、“コラールカンタータ”と呼ばれる特別なカンタータをちょうど40曲作曲しました。コラールとは、会衆が斉唱で歌う賛美歌のことで、教会カンタータには、多かれ少なかれコラールが関係していますが、この年のカンタータは特別な構造をもっていたので、特にこの名称で呼ばれています。
 実は1724年にコラールカンタータが40曲書かれたのは、この年が1524年からちょうど200年後にあたっていたからでした。1524年には、宗教改革者マルティン・ルターが、多くの音楽家と共同して、会衆が歌えるようにいくつかの賛美歌集を出版したので、“賛美歌制定の年”と認識されていたのです。ですからこれは、賛美歌制定200周年を祝った企画だったに違いありません。そして、今その300年後、ルターの賛美歌制定から500年、そしてバッハのコラールカンタータ作曲から300年を記念して、私たちバッハ・コレギウム・ジャパンも、2024年、2025年の2年間を通して、コラールカンタータを40曲演奏したい、と考えています。

──音楽監督 鈴木雅明


◆定期演奏会について

 毎年受難節から始まるBCJの新たなシーズン。2024-25シーズンの聖金曜日・聖土曜日は3月の最終週です。2023年に同演目の演奏をオランダで行い大好評を博した首席指揮者の鈴木優人が指揮を務めるほか、2019年の再録音(英国グラモフォン賞受賞)でエヴァンゲリストを務めたベンヤミン・ブルンスが、初めてBCJの《マタイ受難曲》の舞台に登場します。

 5月の教会カンタータシリーズ(vol. 85)は、ルターが賛美歌集を出版した “賛美歌制定の年“ からちょうど500周年、さらには、バッハがライプツィヒに就職して “コラールカンタータ“ と称される特徴的なカンタータ群を作曲してから300周年となる、2024年を記念。2年間をかけて乾坤一擲の想いでスタートする一連の「コラールカンタータプロジェクト」の第1回目の公演となります。

 7月には、作曲家の系譜「B to B」シリーズの第1回目として、ブクステフーデからバッハへと至る道を辿ります。ブクステフーデは、銘器の誉れ高いリューベックの聖母マリア教会のオルガニストを務め、バッハもその演奏を聴いて深く魅了されたという逸話があるほどのオルガンの名手でしたが、オルガン曲のみならず、プロテスタント教会のための宗教曲も数多く作曲しました。本公演ではその中から《我らがイエスの四肢》とバッハのカンタータを取り上げ、17世紀から18世紀までの宗教音楽の系譜をお楽しみいただきます。

 9月公演では、バッハの《ミサ曲 ロ短調》を演奏します。2022年のヨーロッパツアーで、パリやマドリッドで満員の聴衆から大絶賛を受けた演目であり、2023年には、権威あるバッハ・フェストにおいて西欧以外の出自の団体として初めてフィナーレを飾り、聖トーマス教会で同演目を演奏、大喝采を浴びました。鈴木雅明とBCJにとって満を持しての東京公演です。

 10月には、「B to B」シリーズの第2回目として、バッハからメンデルスゾーン=バルトルディへの道を辿ります。ルター派に改宗し、《マタイ受難曲》の復活上演を行うほどバッハに深く心酔したメンデルスゾーン=バルトルディの合唱付き交響曲の傑作、交響曲第2番《讃歌》を演奏します。J. S. バッハのカンタータ第80番(W. F. バッハ編)と合わせ、ロマン派へと連なる音楽の旅をお楽しみください。

 25年3月は、コラールカンタータプロジェクトの第5回公演(教会カンタータシリーズ vol. 89)として、1724年に作曲されたコラールカンタータを4曲取り上げます。24-25年シーズンの最後は、カンタータ第3番《ああ神よ、何と多くの心の痛みが》で締めくくります。

みなさま、新たな試みとともに歩み続けるバッハ・コレギウム・ジャパンの2024年にご期待ください!

6月ライプツィヒ・バッハ音楽祭 テレビ放映のお知らせ

(2023.06.18 ライプツィヒ・バッハ音楽祭 クロージング公演)

2023年6月18日、日本人団体として初となるライプツィヒ・バッハ音楽祭のクロージング公演を務めた鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン。

ドイツ・聖トーマス教会で行われた当公演の様子が、BSで放送決定!

バッハ・コレギウム・ジャパンの誇る《ミサ曲 ロ短調》をお見逃しなく。

放送日時:
 9月24日(日)午後11時20分~

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 § 曲目 §

 J. S. バッハ:《ミサ曲 ロ短調》BWV 232
 J. S. Bach:Messe in h-moll, BWV 232

 § 出演 §
 指揮:鈴木雅明
 ソプラノⅠ:ハナ・ブラシコヴァ
 ソプラノⅡ:松井亜希
 アルト:ベンノ・シャハトナー
 テノール:櫻田 亮
 バス:ドミニク・ヴェルナー
 合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン

BCJ USツアー2023のお知らせ

(2022.11 EUツアー デュッセルドルフ・トーンハレ 超満員のホール)

来たる2023年2月。

昨年のヨーロッパグランドツアーに引き続き、指揮・鈴木雅明率いるBCJメンバーたちが、アメリカ・カナダで古楽の音色を響かせます。

ソリストにバス歌手のロデリック・ウィリアムズを加えた、総勢8名の弦楽器・管楽器奏者たちの活躍を、どうぞお楽しみに。

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 § 曲目 §

 J. S. Bach, Orchestral Suite No. 2 in B Minor, BWV 1067
 J. G. Janitsch, Sonata da Camera in G Minor, “O Haupt voll Blut und Wunden”
 G. P. Teleman, “Der am Ölberg zagende Jesu” TWV 367
 G. P. Teleman, Paris Quartet No. 1 in D Major, TWV 43/D2
 J. S. Bach, “Ich habe genug”, BWV 82

 J. S. バッハ 管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV 1067
 J. G. ヤーニチュ 室内ソナタ ト短調 《おお、血と涙にまみれた御頭よ》
 G. P. テレマン 《オリーブ山でイエスはおののき》 TWV 367
 G. P. テレマン パリ四重奏曲 第1番 ニ長調 TWV 43/D2
 J. S. バッハ 《私は、満ち足りた》 BWV 82

 

 § 公演都市(2か国・7都市)§
 2月1日(水)
 Sprague Memorial Hall at Yale(ニューヘイブン/アメリカ)

 2月3日(金)
 Atonement Lutheran Church(カンザスシティ/アメリカ)

 2月5日(日)
 Koerner Hall(トロント/カナダ)

 2月7日(火)2月8日(水)
 Ordway Concert Hall(セントポール/アメリカ)

 2月10日(金)
 St. Paul Church(ボストン/アメリカ)

 2月11日(土)
 Library of Congress(ワシントンD.C./アメリカ)

 2月12日(日)
 Kaufmann Concert Hall(ニューヨーク/アメリカ)

 § 出演 §
 指揮:鈴木雅明 
 バス:ロデリック・ウィリアムズ
 ヴァイオリン:寺神戸 亮
 管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン